軽貨物の日報テンプレート(無料・Excel/PDF)2025年4月からの業務記録の義務に対応
2025年4月の法改正で、軽貨物(貨物軽自動車運送事業)にも「業務の記録」を作って1年間保存することが求められるようになりました。この記事では、日報に書くべき項目、保存のルール、そして月末の請求書・支払明細につながる日報の書き方をまとめ、そのまま使える日報テンプレート(Excel・印刷用PDF)を無料で配布します。
軽貨物の日報テンプレート(無料)
業務の記録に必要な項目(開始・終了の地点と時刻、経過地点、走行距離、休憩)と、請求に必要な数字(件数・個数・高速代・駐車場代)を1枚に。Excel版は月次集計シート付き、PDF版は印刷して手書き用です。
登録不要。Excel版はGoogleスプレッドシート、Numbersでも開けます。2025年4月から軽貨物に求められる「業務の記録」
貨物自動車運送事業法の改正により、2025年4月1日から貨物軽自動車運送事業者(いわゆる黒ナンバーの事業者)にも安全対策の義務が広がりました。国土交通省の案内では、主に次の内容です。
- 貨物軽自動車安全管理者の選任と届出(講習の受講が必要。2025年3月31日までに事業の届出をしていた事業者は2027年3月31日まで猶予)
- 業務の記録の作成と1年間の保存
- 事故の記録の作成と3年間の保存、国土交通省への事故報告
- 運転者への適性診断の受診
このうち毎日発生するのが「業務の記録」です。一般貨物(緑ナンバー)で以前から求められている乗務記録と同じ考え方で、誰が、いつ、どこからどこまで、何km走ったかを日ごとに残します。書式は自由で、紙でもアプリでも構いません。
根拠: 国土交通省 近畿運輸局「貨物軽自動車運送事業における安全対策の強化について」。猶予期間や届出の方法は地域の運輸支局によって案内が異なることがあるので、最終的には管轄の運輸支局で確認してください。
日報に書く項目
「業務の記録」として残す項目と、月末の請求・支払いに使う項目を1枚にまとめるのがコツです。分けると、ドライバーが2回書くことになって続きません。
| 区分 | 項目 | 何のために書くか |
|---|---|---|
| 業務の記録 (保存1年) | 日付、ドライバー名、車両番号 | 誰がどの車で運行したか |
| 業務開始の地点と時刻、業務終了の地点と時刻 | 運行の範囲と拘束時間 | |
| 主な経過地点 | 運行の経路 | |
| 走行距離(出発時と帰着時のメーター) | 業務に従事した距離。メーターの差で出すと漏れない | |
| 休憩の地点と時刻、荷主都合の待機 | 休憩の確保、待機時間の証拠 | |
| 事故・車両の異常・著しい遅延 | なければ「なし」と書く。事故があれば別途3年保存の事故記録も | |
| 請求・支払い の元になる数字 | 荷主・コース名、便や区間 | 請求書の「取引内容」になる |
| 配送件数、個数 | 個建て・件数建ての単価計算 | |
| 高速代、駐車場代、その他の立替 | 請求書で運賃と別行にする立替金。領収書と一緒に保管 |
会社として安全管理者の確認欄や、点呼・アルコールチェックの結果を書く欄も同じ紙に置いておくと、確認の記録が1枚で残ります。
テンプレートの使い方
Excel版(毎日1シート、月末に集計)
- 「日報」シートに日付・ドライバー名・車両番号を入れ、業務の開始と終了(地点・時刻・メーター)を書きます。走行距離は自動で計算されます。
- 配送内容の表に、荷主・コースごとの件数、個数、高速代、駐車場代を入れます。合計は自動です。
- 事故や異常がなければ「なし」のままにします。
- 「月次集計」シートに日報の合計行を1日1行ずつ転記すると、月の走行距離、件数、個数、立替金、稼働日数が出ます。この数字がそのまま請求書と支払明細の元になります。
- ファイルは「2026-08_山田.xlsx」のように月とドライバー名で保存し、1年間残します。
印刷用PDF(手書き)
A4に印刷して車に積んでおき、その日の終わりに書きます。書いた紙は月ごとにまとめてファイルに綴じ、1年間保管します。月末に月次集計シートへ転記すれば集計もできます。
日報を請求書・支払明細につなげる
日報を「安全のために書く書類」で終わらせると、月末にもう一度、請求のための集計が必要になります。日報の段階で件数・個数・立替金を書いておけば、月末は月次集計の合計を請求書に写すだけです。請求書の書き方と、税率ごとの集計が自動で出る請求書テンプレートは、軽貨物の請求書の書き方と無料テンプレートにまとめています。
紙とExcelの日報で起きること
テンプレートは今日から使えますが、ドライバーが5人を超えると次の問題が出てきます。
- 書いてもらえない。 夜遅くに帰ってきて紙に書くのは続かず、月末にまとめて記憶で書く日報になります。
- 転記に時間がかかる。 紙の日報を月次集計に写し、さらに請求書と支払明細に写す。ドライバー10人で3〜4時間かかります。
- 保存が散らばる。 車の中、事務所、ドライバーの自宅に紙が分かれ、求められたときに出せません。
配送管理アプリ Freck では、ドライバーがいつものLINEから完了報告(件数・高速代・距離・メモ)を送るだけで、その内容が日ごとの配送記録として自動で残ります。アプリを入れてもらう必要がなく、月末には荷主ごとの請求書とドライバーごとの支払明細をそのまま出せます。
よくある質問
一人で軽貨物をやっている個人事業主にも業務の記録は必要ですか?
貨物軽自動車運送事業の届出をしている事業者が対象で、一人で運行している場合も含まれます。安全管理者も自分自身を選任する形になります。詳細は管轄の運輸支局に確認してください。
紙ではなくアプリやスプレッドシートで記録してもいいですか?
電磁的な記録でも構いません。必要な項目が残り、求められたときに提示できる状態で1年間保存できれば問題ありません。
業務の記録はどれくらい保存しますか?
業務の記録は1年間、事故の記録は3年間の保存が求められています。
日報と請求書は別々に作る必要がありますか?
日報に配送件数・個数・高速代を毎日書いておけば、月末はその合計を請求書と支払明細に転記するだけになります。このテンプレートの月次集計シートはそのために付けています。
点呼やアルコールチェックの結果も日報に書くべきですか?
会社の運用として点呼やアルコールチェックを行っている場合は、同じ紙に結果を残しておくと確認の記録が1枚で済みます。テンプレートには確認欄を付けています。
